原爆や水爆による核爆発の平和的利用論

原子力の「平和」的利用の方法としては、原子力発電やアイソトープ以外にも、原爆や水爆をダイナマイトと同じように大規模工事目的などのために使用しようとする方法がある。そのように核爆発を軍事兵器としてではなく、民生用爆薬として利用する議論は、「平和的核爆発」(peaceful nuclear explosions, PNEと省略されることが多い)論と呼ばれている。
「平和」目的のために核爆発を利用しようとするこうした考え方は、日本では台風の進路を変えるという議論などとして、アメリカやソ連では土木工事においてダイナマイトの代わりに核兵器を利用するという形で議論されている。そうした議論の最初期の記事の一つに下記がある。

 
Reines, Frederick(1950) “Are there Peaceful Engineering Uses of Atomic Explosives?,” Bulletin of Atomic Scientists, 6, June 1950, pp.171-172
 

日本ではこうした原子爆弾などの核爆発の「平和」的利用が実行には移されなかったが、アメリカでは「平和」的利用の具体化に向けた核爆発実験がなされたし、ソ連では「平和」的利用が実際になされた。

 
[「平和的核爆発」関連資料の参考文献目録]
  1. West, R.G., Kelly, R.C. (1969) Plowshare : A Selected, Annotated Bibliography of the Civil, Industrial, and Scientific Uses for Nuclear Exclosives, U.S. Atomic Energy Commision, 43pp
    http://handle.dtic.mil/100.2/ADA385614

  2. Nagarathna, R.A. (1970) Bibliography on Peaceful Uses of Nuclear Explosions, Bhabha Atomic Reaserch Center, Bombay (India), 338pp
    http://inis.iaea.org/search/search.aspx?orig_q=RN:1003804
    http://www.iaea.org/inis/collection/NCLCollectionStore/_Public/01/003/1003804.pdf

    「平和的核爆発」に関連する資料をインドの科学者や技術者に紹介することを目的とした本書は、「核爆発の平和的利用という主題は、その巨大な可能性からますます注目を引き続けている。核科学および核技術の分野で最も進歩した国である米国とソ連は、核爆発の平和的利用に向けて既にいくつかの実験を進めている。」という認識のもと、685の文献を概要付きで紹介している。
  3. International Atomic Energy Agency (1970) Peaceful Uses of Nuclear Explosions (Compiled by V. Ionescu.), Bibliographical Series (International Atomic Energy Agency) No.38, 466pp
     
  4. Kaufman, S.(2012) Project Plowshare: The Peaceful Use of Nuclear Explosives in Cold War America, Cornell University Press,pp.277-286
    数多くの様々な資料に基づき、Plowshare計画の全体像を描き出した歴史的研究書。本書のpp.277-286には、Plowshare計画に関する参考資料が下記のような分類のもと数多く紹介されている。
    PRIMARY SOURCES [Manuscript Collection and Goverment Archives, Published Archival and Governmental Documents, Memoirs and Polling Data]
    SECONDARY SOURCES [Books and Articles、Unpublished Materials] 
 
[「平和的核爆発」関連資料のpdfをダウンロード可能な資料データベース]
「平和的核爆発」関連資料のpdfなどをダウンロード可能な資料データベースとしては下記がある。PlowshareやPeaceful Use of Nuclear Explosionなどのキーワードを入力すると、数多くの資料がヒットする。
またPlowshareシンポジウムも1957年以降何度も開催されている。

  1. スタンフォード大学 Joint Committee on Atomic Energy Digital Library
    https://collections.stanford.edu/atomicenergy/bin/page?forward=home

    アメリカの上下両院合同原子力委員会(Joint Committee on Atomic Energy)は、1946年から1977年まで存続した。本Webサイトでは、その委員会における全部で14万4千頁に及ぶ大量の資料を全文検索してダウンロードできる。
    タイトル別、テーマ別、発行年別の表示も可能である。
     
  2. Office of Scientific and Technological Information(OSTI) SciTech Connect
    https://www.osti.gov/ scitech/

    アメリカのエネルギー省(U.S. Department of Energy, DOE) が提供している文書データベース。
    全文検索による書誌情報の検索が可能。多くの資料はPDFをダウンロード可能となっている。
     
  3. The Defense Technical Information Center (DTIC) Online
    http://www.dtic.mil/dtic/

    アメリカ国防技術情報センターが提供している文書データベース。Plowshareというキーワードで315件が、”peaceful uses of nuclear explosives”というキーワードで19件が一致する。
 

ウラン契約関連資料

Posted by sano on 8月 01, 2018
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松尾雄司、西田直樹、山口雄司、下郡けい、村上朋子(2012)「世界各国の原子力政策動向と原子力発電・ウラン燃料需給の長期的見通し」IEEJ、2012年11月掲載
占部絵美、稲島剛史(2017)「東電HD:ウラン購入契約でカメコに解約を通知-両社の見解は対立」bloomberg、2017年2月2日 13:45 JST

ダウンロード可能な原子力問題関連資料

原子力市民委員会関連

地震に関する歴史関連資料

Posted by sano on 8月 01, 2018
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歴史地震研究会『歴史地震』(ISSN 2189-9630)
http://www.histeq.jp/menu6.html

原子力と「和魂洋才」論、「東洋道徳西洋芸術」論

伏見康治における自主原則に関する「和魂洋才」論的理解
伏見康治(1965)は,原子力の「平和」的利用のための三原則「自主・民主・公開」の内の自主の原則とは「日本国民の自主的主体的立場」を指すものであり,「(原子兵器開発から出発したという意味で欧米の)原子力の先生はみんな悪い先生だから……技術的知識は教えてもらうが,精神は教えてもらわないという和魂洋才主義」のことである,としている
伏見康治(1965)「あれからもう十年① ― 3原則決定のころ」『原子力産業新聞』第327号,1965年7月15日[伏見康治著作集7『原子力と平和』みすず書房,pp.21-24再録]

ダウンロード可能な原子力史関連資料

Posted by sano on 3月 18, 2018
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天沼香
 

原子力産業協会 原子力システム研究懇話会(2010)『原子力開発の光と陰を見つめて ―原子力システム研究懇話会20年のあゆみ―』
http://syskon.jp/NSA%20commentaries%20No18.pdf

 

山本賢三(1997)「核融合40年の変遷」『プラズマ・核融合学会誌』第73巻第2号(1997年2月)pp.214-220
http://jasosx.ils.uec.ac.jp/JSPF/JSPF_TEXT/jspf1997/jspf1997_02/jspf1997_02-214.pdf著者は、名古屋大学名誉教授 

 
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程」シリーズ論文
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(1) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(1), pp.394-337
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15196/1/54(1)_p394-337.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(2) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(2), pp.262-205
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15206/1/54(2)_p262-205.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(3) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(3), pp.220-160
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15222/1/54(3)_p220-160.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(4) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(4), pp.382-315
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15230/1/54(4)_p382-315.pdf
本田宏(2003)「日本の原子力政治過程(5) -連合形成と紛争管理-」『北大法学論集』 54(5), pp.410-338
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/15239/1/54(5)_p410-338.pdf

本田宏の上記5部作の見出しは下記の通りである。
序論「エネルギー一政策の転換の契機はどこにあるのか」/第一章「原子力をめぐる政治過程の分析枠組み」/第二章「支配的連合と「基本合意」の確立(1954-67)」/第三章「批判勢力と受益勢力の形成(1954-74)」/第四章「与野党伯仲下の反原発運動の確立(1974-78)」/第五章「保守回帰の下での紛争の激化と儀式化(1979-85)」/第六章「反原発「ニュー・ウェーブ」の時代(1986-91)」/第七章「対立軸の再編(1992-2002」/第八章政治過程の力学/

Bulletin of the Atomic Scientists を収録したアーカイブ

Posted by sano on 2月 12, 2018
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Google Booksで検索し見ることができる

The John A. Simpson Archive
www.tandfonline.com/toc/rbul20/current

1945年以降の、the Bulletin of the Atomic Scientists が収録されており、ダウンロード可能である。

なお同雑誌の内容一覧は下記からダウンロード可能である。
http://ftp.math.utah.edu/pub/tex/bib/toc/bullatsci.html

原子力による産業革命論

原子力による第3次産業革命論

石炭・蒸汽総関を原動力とする第一次産業革命、電気技術を中心とする第二次産業革命に次ぐ第三次産業革命をもたらすものとしての、原子力
「石炭・蒸汽総関を原動力とする第一次産業革命は、大衆を市場対象とする通をうみだした。すなわちその始りは木綿繊維による機械紡績である。・・・電気技術を中心とする第二次産業革命はイギリズではなくアメリ力で急速に進行し、アメリカはイギリスを追いこして強国に成長した。さらに現代では原子力を中心とする第三次産業革命の旋風が世界をつつんでいる。このなかで若いソヴエトが、アメリカを班いこしながら成長している。」林克也(1954)『幸禰をつくる科学』蒼樹社、p.291

『技術史』第10号補遺

Posted by sano on 1月 23, 2018
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衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団(2011)『衆議院チェルノブイリ原子力発電所事故等調査議員団報告書』

原子力利用の「ダイナマイト」論的正当化論

日本人の多くは、原爆との関連で原子力に対して「異常の恐怖心と異常の警戒心」を持つが、原子力はダイナマイトと同じような性格のものであり、「誤った使い方をすれば、恐ろしいわざわいを引きおこす」が、「正しい使い方をすれば、人類の幸福に寄与することが、図り知れないものがある」。

「原子力といえば、誰でもすぐに原子爆弾のことを思い出します。全くその通りなのでありまして、この偉大なる発見の利用が、残酷無比な武器の製造によって始められたということは、まことに悲しむべきことであるといわなければなりません。しかも、不思議なことに、この原子力の暗黒面を、世界中でいちばん早く、いちばんひどく、そして、いちばんたびたび見せつけられ、体験させられたのは、われわれ日本人なのです。われわれ日本人が、原子力に対して、異常の恐怖心と異常の警戒心とを持っているのは、もっともだと申さなければなりません。
 けれども、けれどもです。山は高いほど、その山かげが大きいように、陽のあたる面も大きいということを見逃してはならないと思うのです。ノーベルがダイナマイトを発明しました時には、これば人類に大きなわざわいを及ぼすものになるのではなかろうかと、ノーベル自身も心配したほどでありました。けれども、このダイナマイトのお蔭で、トンネルも掘れるし、水力電気もおこせるし、石炭も楽に掘り出せるようになりました。原子力の偉力は、ダイナマイトどころではありません。ですから、誤った使い方をすれば、恐ろしいわざわいを引きおこすことは、明らかでありますとともに、正しい使い方をすれば、人類の幸福に寄与することが、図り知れないものがあると思うのであります。どうぞ人類の叡智が、この偉大な原子力の正しい使い方を促進し、誤った使い方をあくまで抑制することができますように、読者とともに祈り、そして努めたいと思います。」千谷利三(1955)『世界原子炉めぐり』技報堂,pp.213-214